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金利と国債価格とFXについて

銀行は低利の資金を、実は収益性の良い海外投資に回したいところなのですが、BIS(国際決済銀行:主要国の中央銀行)規制が示している自己資本比率を保つためには、一定程度は円で資産をもつ必要があり、すべてを海外投資に回せない事情もあるのです。

特にFXが円高の時代は海外投資したいですね。円安になった時にFXで円を買い戻せば利益が大きくなります。

そして本来なら、もっとも大きい貸出先である国内の民間企業に、資金需要がありません。下手に貸し出そうものなら、不良債権をまたぞろ増やす結果になりかねません。結果、国債に日本中のカネ余りのカネが流れ、債券バブルとなっているのです。


しかし、この国債の異常な高値、つまり低金利が何かのキッカケで崩れたらどうなるでしょう。国債市況の低下は金融機関の大幅な損失となってあらわれます。

長期金利がわずか1%上昇しただけで銀行の損失は1兆7000債円を超えると試算されます。

この額は2001年度に大手16行が処理した不良債権処理額4兆3000債円の40%になります。金利の上昇は1%にとどまるわけがないので、軽く10兆円以上は銀行の収益から消えていくでしょう。しかし問題はそれだけにとどまりません。


国債価格の低下は、それと連動する長期金利の上昇をもたらします。長期金利上昇は景気を冷やします。FX市場では円高にもなります。

景気後退プラス円高は特に輸出企業の業績悪化をもたらします。

ヘッジファンドなどのFXの投機の結果

ヘッジファンドなどのFXの投機の結果は、為替の暴落にとどまるものではありません。

一国の経済に致命的な影響を与えます。為替は取り扱いしだいで、恐ろしい力を発揮するものなのです。

通貨の急落が次に引き起こすのは、国内産業の業績悪化を見越した株式市場の暴落です。そして通貨・株価が急落すれば、海外からの投資は、一目散に国外へ逃げ出します。

外国の投資家は相場がどんどん下がり、ほうっておけば紙くずになる株券や現地通貨をその前に売って、自国通貨(ドルなど)にもどしてしまうのです。しかし、これによって現地の企業経営は、資金的に破綻状態に陥ります。


さらにFXで通貨の急落が招くのは、猛烈なインフレです。

安くなった通貨によって日常生活を支える輸入品が急騰するからです。この結果、国民生活は物資の払底と高騰で、大きなダメージを受けてしまいます。

企業経営は資金的に難しくなる一方、海外からの原料・エネルギー調達でも高騰の打撃を受け、操業不能に陥ります。

生産はストップし、ついには賃金支払いも滞ります。企業の倒産が出はじめます。失業者が街にあふれ、治安の問題にまで発展する、ということになります。


このようにFXで為替の暴落による通貨危機は、一国の経済を壊滅的にまで打ちのめしてしまいます。政府・通貨当局の経済政策で、物価対策に加えて、為替対策が重視されるゆえんです。

ただ、アジア諸国はこうした通貨危機以後、景気に底打ち現象が出はじめ、プラス成長に向かっています。為替も元に戻らないまでも、反発傾向にあり、経済は徐々に回復してきています。